ライター: 瀧澤 優作(Steve Takizawa)
様々なマルチメディアで構成されたウェブストーリーは、新しい時代のコンテンツ消費におけるデフォルトフォーマットとなり、全く新しい若者層を獲得しつつあります。というのも、消費者が明らかに動画フォーマットにシフトしているからです。今や、テキストや画像に比べ圧倒的なソーシャル動画のシェアをもつメディアが好まれます。人口動態の変化に伴って、米国の全世帯の3分の2近くがウェブストーリーやショート動画を見るようになり、Z世代とミレニアル世代に関する2018年の研究によると、さらに急速に増加傾向にあることが裏付けられています。
熱心で若々しい視聴者にとって、新しいフォーマットは確実に身近なものとなっています。にもかかわらず、オープンウェブはまだストーリーフォーマットの初期段階であるため、制作者にとって今は絶好のタイミングなのです。すでに3億5000万以上のアクティブなブログ、パブリッシャー、オンラインストア、ビジネスサイトがあり、毎月約2500億件ものアクセスがありますが、それらは新しいストーリーフォーマットにまだ適応していないのが現状です。さらに、ストーリー形式はPinterest、YouTube、LinkedInなどの新しいプラットフォームで普及しつつあり、創造性次第では新しい視聴者を取り込むことができるでしょう。
ゼロから本格的なウェブストーリーの制作者になるにはどうすればいいのか、悩んでいるならば、とりあえず始めてみましょう。まずは、しっかりとした作りでアクセスしやすいテクノロジープラットフォームを構築するためのフレームワークを作り上げ、ウェブストーリーに求められるニーズを満たすことを優先するのです。
ステップ1 - ウェブストーリー用コンテンツの作成
ほとんどの制作者は、ウェブサイトに掲載にはウェブストーリーのコンテンツが不足しているのではないかと不安に感じるかもしれません。しかし、一般的にパブリッシャーやメディアでは、ミニマムで30本のウェブストーリーの基本ライブラリを構築すればよいため、ストーリー戦略を始めるには充分であると言えます。
また、自らのパブリッシャーやメディアの既存のコンテンツの在庫の再利用から始めることもできます。
ステップ2 - ウェブサイトへのウェブストーリーの実装
ストーリーの実装は、Javascriptの実装と同じくらい簡単なことです。専用のリソースを使えば数時間以内に行えますし、負荷テストでさえ5営業日以内に完了するため、スムーズに立ち上げられます。
最初のストーリーを含むサイトの一般公開は、必要なツールとセットアップが整っていれば、計画開始後早くて2週間程度で実現できます。
ステップ3 - ウェブストーリーの最適化
これは、あらゆるコンテンツ資産でのコンテンツ立ち上げの際に求められることと同様です。例えば、私たちが自社ブログ「Fireworks」を立ち上げる際には、視聴者に向けて発信できるコンテンツの保管場所を構築することに尽力しました。ウェブストーリーも例外ではありません。
特に最初の数週間は、コンテンツの最適化を頻繁に行う必要があります。そしてコンテンツの公開が始まったら、パフォーマンスのフィードバックと、ウェブサイトとストーリーフィード自体のコンテンツ配置の最適化を組み合わせて行う必要があります。
ステップ4 - ウェブストーリーの収益化
最後に、ウェブストーリーが公開され、多くの視聴者に見られるようになると、ストーリー広告での直接販売やプログラマティック広告スタックの統合のための販売促進について検討するとよいでしょう。ただし、ブランドや制作者にとって、簡単に利用できる収益化ツールはほとんどありません。ウェブストーリー(スクラッチまたは再利用コンテンツ)を構築することができれば、これまであなたのブランドや商品の魅力に触れてこなかったウェブ上の新しい視聴者に対し、あなたのライブラリから最適なコンテンツを提供できるでしょう。
このように、ウェブストーリーをストーリーテリングのために最適化し、セッションの長さ、オーガニック検索トラフィック、視聴数の増加、直帰率の減少など、視聴者の体験を向上させることが最も重要です。そうすることで、制作者が重要視すべきすべての指標で成功することができます。
以上、ウェブストーリーの制作者として最短で成功するための4つのステップをご紹介しました。ウェブサイトをストーリー体験に切り替えた事例がございましたら、お気軽にコメントをお寄せください。