顧客が実店舗よりもオンラインショッピングに時間をかけるようになった今日、EC業界ではデジタル空間の重要性が増しています。中でもショッパブル動画は今最も新しく、商品認知から購入まで、場所を移すことなく顧客をシームレスに誘導できるインタラクティブな手法です。
この記事では、ショッパブル動画導入のメリットから作り方まで、実例を交えながら解説していきます。
ショッパブル動画とは?
ショッパブル動画とは、視聴者が動画内で直接商品を購入できる魅力的な動画体験のことです。他のウェブサイトに移動させられたり、その商品を検索したりする必要はなく、ほぼ一瞬で買い物を終えられます。
手短な満足感を求める世代の顧客にとって、ショッパブル動画はECにおける画期的なソリューションとなりました。これによって販売プロセスはシンプルになり、ECブランドにとって障害となりがちなウォールドガーデンの問題も打破することができます。そして、ショッパブル動画は娯楽コンテンツと買い物体験で顧客を楽しませるだけでなく、さまざまなマーケティング指標を向上させるため、ブランドにとっても有益です。
ショッパブル動画広告とは?
ショッパブル動画広告とは、ユーザーが商品について詳しく知るだけでなく、購入もできるというインタラクティブな要素をそなえた動画広告のことです。これにより、ブランドは顧客が購入するまでの全プロセスを、ひとつながりの没入感ある体験の中で完結させられます。
ECにおいてデジタル体験の重要性が増す一方で、ショッパブル動画を使用しているマーケターは現在40%ほどです。オンラインショッピング分野では条件が公平なため、ショッパブル動画広告は小規模企業にとっても有利な手法です。顧客に商品を提示するために、高騰が進む宣伝費用をかける必要はもうありません。ただ手軽な動画を制作するだけで良いのです。
ショッパブル動画導入のメリット
ショッパブル動画広告やコンテンツをマーケティング戦略に取り入れることは、顧客の購入プロセスを早め、決済までの時間をできるだけ短縮するうえで重要なきっかけとなります。さらに、シームレスな顧客体験を実現するだけでなく、エンゲージメント指数やコンバージョン率を向上させ、市場でのブランド競争力を高めることにもつながります。この項目では、ショッパブル動画導入により得られるメリットについて紹介していきます。
1.エンゲージメント指数の向上
1つ目は、エンゲージメント指数の向上です。人は心を掴まれる機会を求めています。ショッパブル動画であれば、シームレスな視聴体験に加え、貴社がおすすめする商品を購入できるというオプションを追加できます。ショッピング機能のない普通の動画でも、静的なコンテンツよりははるかに心を掴みやすいですが、直接購入できるという体験要素を加えれば魅力がアップします。エンゲージメント指数は特に考慮する必要のない数字と思われがちですが、実は重要な存在です。なぜなら、心を掴まれた顧客による消費は、そうでない場合に比べて2倍に達するからです。顧客のエンゲージメントを高める方法について知りたい方は、当ブログの該当記事をご覧ください。
2.コンバージョン率の向上
2つ目は、コンバージョン率の向上です。以下のような場面に遭遇したことはないでしょうか?
あなたは大事なイベントにそなえてオンラインショッピングを検討しています。その際、平面的で味気ない服の画像を見るのではなく、ブラウスやスーツを試着できたら...、せめて誰かがそれを着て動く様子を見られたら…などと考えたことはありませんか?実は、視聴者も同じ気持ちなのです。ショッパブル動画はオンラインで商品を生き生きと見せるための最高の機会です。76%もの顧客が、動画を観たあとで製品やサービスを購入したと述べています。
3.競争力の獲得(成功を引き寄せ、幅広い層にリーチする)
3つ目は、競争力の獲得です。EC業界で起きている進化を無視し、テキストや静止画像に頼りきりで、動画の威力を認めないブランドは多く存在します。そのような中で、ショッパブル動画を導入すれば、競合他社よりも優位に立てるでしょう。ショッパブル動画を追加することで、「その他大勢」から抜け出すことができるのです。
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ショッパブル動画の作り方
企業や商品用の動画を作った経験があるのであれば、ショッパブル動画の制作は難しくはありません。制作の際は、インタラクティブなタッチポイントを入れることや、おすすめ商品を明確に提示すること、視聴者の購入を促すCTA(Call to Action/行動喚起)をわかりやすく表示することなどが大切です。この項目では、ショッパブル動画の作り方について、注意すべき点を踏まえて紹介していきます。
1.インタラクティブ要素をアピールする
画面上の文字やボイスオーバーなどで、インタラクティブ要素の使い方を例示しましょう。
2.視聴者を魅了する方法で商品を提示する
商品こそ動画の主役です!商品の使い方をはっきり提示し、面白い機能を前面に出しましょう。
3.CTAを明示する
ショッパブル動画の目的は、視聴者が手軽に動画から直接購入できるようにすることです。視聴者にとって見やすく、クリックしやすい場所に購入リンクを挿入しましょう。
4.インタラクション用に時間を取る
インタラクティブな表示つきの商品画面を挿入する場合は、シーンを長めに取りましょう。動画の中でうっかり何かを見落としたかもしれないと視聴者を不安にさせないように、インタラクションの時間を設けましょう。
5.クリエイティブ要素を入れる
CTAや商品詳細を斬新かつクリエイティブに提示しましょう。視聴者の記憶に残るような、ブランド固有の要素を入れることが大切です。
ショッパブル動画導入事例
ECの新時代を無視するブランドは数多いものの、すでにショッパブル動画を活用して利益をあげているブランドも存在します。
アイルランドの百貨店Arnottsは、料理番組の配信開始に合わせてショッパブル動画を取り入れました。視聴者は料理ができあがる過程を見ながら、Arnottsのどの調理器具が使われているかがわかるインタラクティブボタンをクリックし、直接商品ページに飛ぶことができます。
ショッパブル動画の活用事例としてもう1つ、ロンドンに拠点を置くアパレル企業Ted Baker社が挙げられます。同社が制作したのは、商品広告というよりも映画に近い、一風変わったショッピングフィルムでした。視聴者は動画内のクリックボタンによって、商品ページに直行するか、そのまま視聴を続けるかを選べるのです。
上述したどちらの事例でも、動画に娯楽要素を付加することで、ユーザーの買い物体験をさらに進化させました。
Fireworkのショッパブル動画導入サービス
ここまで、ショッパブル動画導入のメリットから作り方まで、実例を交えながら解説してきました。ショッパブル動画はシームレスな顧客体験を実現するだけでなく、エンゲージメント指数やコンバージョン率を向上させ、市場でのブランド競争力を高めます。
それでは、ショッパブル動画をただサイトに置くだけでなく、視聴者にうまく届けるにはどうすればよいのでしょうか?動画をSNSに投稿しても、それがどう拡散され、誰に観られるのかまでコントロールすることはできません。何時間もかけて完璧な動画を作っても、商品に興味がない人にリーチして終わりでは意味がありません。アルゴリズムのせいでリーチにすら至らないこともあるでしょう。
Fireworkにお任せいただければ、ショッパブル動画を直接貴社のサイトに埋め込み、貴社の商品やサービスを興味のある顧客に届けることをお約束します。