ライブコマース

クッキーの廃止とライブコマースを活用したファーストパーティデータ戦略

クッキーの廃止がデータマーケティングにもたらす影響を理解していますか?クッキー廃止後は、ソーシャルメディアに依存しないデータ戦略が求められます。そこでカギとなるのが、ファーストパーティデータです。今回は、ライブコマースを活用したデータ戦略について解説します。

ライター: Priyam(プリヤム)

マーケティング担当者やブランドオーナーは、ウェブサイトの消費者パフォーマンスの理解をクッキーに頼っていませんか?
もしそうならば、データの収集方法を見直す準備をしましょう。なぜなら、これからクッキーのない未来がやってくるからです。

Statista社が実施した米国のデジタルマーケティング調査によると、デジタルマーケティング担当者の83%は、ユーザーを追跡するためにサードパーティのクッキー(アクセスしたWebサイトと異なるドメインが発行したクッキー)に依存しています。しかし、グーグルは、より高度なプライバシーを求めるユーザーの強い要望に応えるため、サードパーティのクッキーを段階的に廃止することを決定しました。この展開は、企業のデータ追跡の仕組みを大きく変えることになるでしょう。

では、クッキーの廃止によってブランドのウェブサイトにはどのような影響が生じるでしょうか?


クッキーの段階的廃止がデータ戦略にもたらす影響

アクセスしたウェブサイトと異なるドメインが発行したクッキー(サードパーティ・クッキー)は、すべてのウェブサイトにとって重要です。クッキーは、長い間デジタルマーケティングを成功させるための基礎となってきました。

Epsilon社が行った2020年の調査によると、マーケティング担当者はクッキーの廃止を恐れており、ポストクッキーのデジタル世界をほとんど信用していないようです。このような状況では、消費者識別子(ユーザー識別ID)へのアクセスが制限されるため、ターゲットを絞った広告キャンペーンの実施や、各ユーザーのブラウジング体験をカスタマイズすることが困難になります。

その場合、自社で入手した顧客データ(ファーストパーティデータ)に大きく依存することになりますが、幸いなことに、ファーストパーティデータはこのデジタル革命の影響を受けずに済みます。ただ、自社で入手した顧客データを追跡するには課題も伴います。

その課題を詳しく見ていきましょう。


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ソーシャルメディアに依存しないデータ戦略とは

Claravine社の独自調査によると、83%の広告主がファーストパーティデータにこれまで以上に依存すると主張しています。それでもなお、戦略を転換するための十分なリソースがあると答えたのは、わずか38%でした。

データの種類については、以下のような分類となっています。

  • 自社で入手した顧客データ(ファーストパーティデータ):自社サイトを訪問した消費者から直接入手したデータ。
  • 提携企業提供の顧客データ(セカンドパーティデータ):自社の顧客データを販売するプラットフォームから入手したデータ。例えば、ソーシャルメディアプラットフォームから受け取るような、ブランドのパフォーマンス、インプレッション、「いいね!」、コメントなど。 
  • 第三者企業が提供するデータ(サードパーティデータ):さまざまなソースから収集されるデータ。クッキーが主な提供者であり、クッキー廃止後はサードパーティデータへのアクセスは廃れていくでしょう。

party-data-micrographic-274x700出典:https://www.lotame.com/1st-party-2nd-party-3rd-party-data-what-does-it-all-mean/


企業は、セカンドパーティデータの収集についてソーシャルメディア・プラットフォームに頼っています。しかし、これはクッキーのない未来における最善策ではありません。セカンドパーティデータを利用してトラフィックを獲得し、コンバージョンすることで、より高い売上高を創出することが重要なのです。

残念ながら、ソーシャルメディア・プラットフォームから受け取ったセカンドパーティデータは信憑性が低く、ハッシュ化されており不完全です。これでは、ビジネス戦略を最適化するために必要な正確な指標を得ることはできません。クッキーのない未来で生き残るためには、ファーストパーティデータをより適切に収集する必要があります。

 

ファーストパーティデータを所有するメリット

正確なファーストパーティデータの収集をソーシャルメディア・プラットフォームに盲目的に頼ることはできないとなると、自社でファーストパーティデータを生成し、所有する必要があります。

ファーストパーティデータの作成と収集には、自社のウェブサイトやデジタル資産をマッピングし、インプレッション、クリック、コンバージョン、シェア、その他すべての重要なデータ指標をリアルタイムかつ正確にモニタリングすることが必要です。そして、その情報を最適に活用することで、ウェブサイトのパフォーマンスを向上させ、将来的には顧客によりカスタマイズされたショッピング体験を提供できます。

 

ファーストパーティデータを所有することで、以下のような利点があります。

  1. 顧客理解が深まる
    顧客が誰なのか、プラットフォーム上で何をしているのか、コンテンツ、製品、サービスにどのように関わっているのかを把握できます。

  1. パーソナライゼーション
    ファーストパーティデータにより、各ブランドは顧客との交流、エンゲージメント、コンバージョンに関する重要な洞察を深め、エンドユーザーの体験をカスタマイズできます。
  1. エバンジェリストの創出
    各ブランドは、ファーストパーティデータを用いて、高度にカスタマイズされたブランド体験を背景に顧客維持率を高め、忠実なファン層を構築します。
  1. 規制のハードル
    ファーストパーティデータの取得経路は明確であり、ブランドは顧客との法的な接点を確立し、グローバルかつ自由に顧客と交流できます。
  1. 顧客獲得コストの削減
    各ブランドは、事業の収入の中心となるリピート顧客層をより深く理解することで、顧客獲得の流れを最適化し、獲得コストを効果的に削減できます。

以下では、顧客行動に関するデータ洞察力を高める統合ソリューションを紹介します。



データ戦略におけるライブコマースの活用
 

顧客の購買行動(認知、比較検討、コンバージョン、リテンション)に関する重要なデータ指標にアクセスするためには、どうしたらよいのでしょうか?

ライブコマースは、あらゆるウェブサイトにシームレスに接続し、顧客の購買行動の流れ全体を通してデジタルカスタマー体験を一新させます。その過程で、各ブランドは顧客との交流(クリック、動画閲覧、チャットメッセージ、リアクション、動画閲覧の平均時間、カートへの追加率など)を通じて常に生成される豊富なデータ指標にアクセスできるようになるのです。

Fireworkのフルファネルでのライブコマースソリューションにより、各ブランドは以下のようなデータ指標にアクセスでき、ビジネスインテリジェンスを大幅に強化できます。

  • トラフィックフロー
  • 顧客アクティビティ(CTR)
  • 動画視聴の滞在時間
  • リアクション&コメント
  • カート追加率
  • 実際のコンバージョン数
  • カテゴリー嗜好
  • 検索データ、ライブ配信によるリアルタイムの顧客フィードバック(チャット&リアクション)


ブランドにライブコマースを導入することで、以下のようなメリットが得られます。

  1. インタラクティブなショッピング動画
    スワイプしてショッピングできる動画やウェブストーリーを用いて、ユーザーが没入できるショッピング体験や視聴体験を実現します。

  2. デジタルコミュニティの強化:
    ライブ配信キャンペーン、動画、イベントなどを活用し、オンライン上のブランドコミュニティを構築・強化します。

  3. 高品質なコンテンツの生成:
    ますます多くのユーザーが、従来のテキストや画像ベースのコンテンツよりも高品質のライブ配信コンテンツに傾倒しています。

  4. 深いカスタマーへの洞察:
    従来のデータ指標に加え、カートに入れた商品、購入、動画視聴、動画に費やした平均時間など、より高度なデータ指標にアクセスできます。その結果、顧客の行動に文脈的な価値が加わり、より良いショッピング体験を企画できます。

現代の消費者は、あらゆるステップでインタラクティブなEコマース体験を望んでいるミレニアル世代とZ世代で構成されます。彼らは、楽しい動画、ダイナミックなブランドの存在感、そしてあらゆる場面でのイノベーションを求めています。Fireworkは、既存のデジタル体験に信頼性、透明性、コミュニティの3つをもたらすライブコマースソリューションによって、現代消費者の望むイノベーションを実現できます。貴社のブランドがどのようにライブコマース戦略を構築し、顧客データを所有できるかを知るには、弊社とのライブコンサルテーションを是非ご予約ください。

 

まとめ

ライブコマースはマーケティングの未来であり、ファーストパーティデータを正確に管理し、ウェブサイトへのトラフィックを促進する上で極めて重要です。グローバルリーダーは、ライブコマースや双方向のショッピング動画コンテンツに注目し、ウェブサイトの体験価値とデータ取得力を向上させているのです。

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