本記事では、これらのストーリーの先駆者であるSnapchatから2015年1月にパブリッシャーに向けて開始されたDiscoverについて、旋風を巻き起こしている5つのパブリッシャ―の事例を踏まえながら解説していきます。
Snapchat Discoverは、配信者の視点からストーリーテリングの形式を開発し、シンプルな画像、動画、テキストから簡単にストーリーを構築できるツールを提供してくれました。5年以上前に、ストーリー形式のイノベーターとしてDiscoverが開始すると、配信者の注目を一身に集めていきました。
Snapchat Discoverは、さまざまな編集チームがストーリーを探る新しい方法です。物語を第一に考えたストーリーテリングのフォーマットを構築するために、メディア界のリーダーたちのコラボレーションにより誕生しました。
Discoverは新しいものですが、馴染みのあるものです。その理由は、軸となるストーリーがあり、始まり・展開・終わりがあるため、編集者はすべてを順番通りに配置できます。さらに、すべての投稿が24時間で更新されます。その理由は、新しいものはすぐに更新されていくからです。
そのことを念頭に置くと、パブリッシャーがさまざまなストーリーを語るために革新的で有意義な新しい方法を見出すことは明らかでした。そして5年たった今、ストーリーがすべてのSNSプラットフォームに適応しているのを見れば、Snapchatの先見の明は見事と言えるでしょう。
Snapchat Discoverで成功を収めている5つのパブリッシャーについて解説していきます。
現実と向き合いましょう。「Old Gray Lady」は時代に合わせることができます。(Old Gray Ladyとは、The New York Timesのニックネームです)
The New York TimesはSnapchat Discoverに最初に参加した企業の一つで、スタイルやストーリーの長さ、そして最も重要なことに彼らは得意分野ではない動画で実験を行いました。The New York Timesが顕著な成功を収めている分野は、一つのエピソードで何百万回も配信されている「The Daily」のポッドキャストへの進出です。Snapchatの導入は、ウェブサイトから転用したコンテンツが同等に成功したことを証明しています。
さらに、MashableやBuzzfeedのようなモダンで若者主導のサイトをお手本にして、ニュースレター、評論、有名なクロスワードパズルさえ、以前のバージョンよりも短い5ポイントバージョンを作りました。
Mashableといえば、ニュース分野での革新的な取り組みが評価されています。MashableはDiscoverを、最新のテクノロジーを渇望する若い視聴者に共感してもらうチャンスと捉えました。
ここでのMashableのイノベーションは、エンゲージメントを増やすことを主な目的として、スナップ、インタラクティブなクイズ、アンケート調査など、Snapchatが提供したさまざまな新機能をすべて試すことでした。これによりMashableは、iPhoneとともに育ってきた視聴者だけでなく情報収集に熱心な視聴者にとっても、テクノロジーの専門家になることができました。また、Mashableがこのプラットフォームを占領していったことで、視聴者が最初にアクセスする場となったのです。
Pinterestのストーリーのように、Snapchat Discoverはより想像力が豊かな雑誌パブリッシャーにも適しており、National Geographicはそのようなストーリーを試みている媒体の一例としてピッタリです。ここで、Discoverのストーリーを作り上げるという側面が活きてきます。金魚の豆知識でもライオンの豆知識でも、読み手・視聴者が楽しむこととエンゲージメントを増やすことをリンクさせたストーリーを構築できるのです。
ブランドがNational Geographicより複雑な場合は、National Geographicのストーリーブックを参考に視聴者に関連情報を提供しつつ、ソーシャルフォーマットはシンプルにしてください。National Geographicのもう一つの強みは、縦型のストーリーテリングで絶対的な基準を作ることになった華やかな写真や映像です。新しい形式を導入し、エンゲージメントの向上という形で報いられました。
プロのヒント:ストーリーでは、シンプルさをキープして強みを強調しましょう。
LinkedInのストーリー特集で推奨したように、Washington Postは生中継ではなく、ニュース速報の強みを活かしてSnapchat Discoverを使いました。たとえば、熱のこもったJames Comeyの証言は、Snapchat Discoverで生放送されました。
業界中の多くのパブリッシャーと同様に、WSJはDiscoverを活用し、ウェブサイトから転用した受賞歴のある調査コンテンツの視覚的画像とハイライトを定期的に投稿しました。
また、WSJがSnapchatで多様な視聴者向けにコンテンツを易しくしなかったように、コアなブランド価値から離れないことが重要です。金融、文化、デイリー版を含むSnapchatで反響が大きそうなカテゴリを選びました。
プロのヒント:自分自身のブランドに忠実であれ!
今回は以上です。
本ブログは「Top 5 Publishers on Snapchat Discover」の抄訳となります。