岩本さん(Fashion&Lifestyle事業部 スーパーバイザー):ペッレ モルビダは、メイドインジャパンにこだわり、設立から12年続いているブランドで、直営店は6店舗、そのほか百貨店やセレクトショップなどを中心に全国に展開しています。ブランドのテーマは『船旅に持っていきたくなる優雅なバッグ』で、30〜40代の役職付き男性を中心に支持をいただいています。また、最近では若年層や女性への広がりも見えていますね。
岩本さん:直近では、実店舗が売上の中心ですが、コロナ禍以前までは卸売がメインでした。しかし、コロナ禍を経て、卸売の売上が大きく落ち込んだことで、直営店舗とECの強化が重要な課題になりました。コロナ禍でオンライン化が進む中、我々もECでの売上拡大が必要だと痛感していたのですが、ECでは商品の魅力を十分に伝えることが難しいところがありました。ブランド力を強化していくためには、やはりブランド側から発信するコンテンツを充実させ、お客様に喜んでいただきたいと考えていました。
最初はインスタグラムを活用したのですが、視聴者が購入に繋がっているかが不透明でしたし、準備に時間がかかってしまう。また、視聴データを分析する仕組みがなく、効果的な戦略が立てられないという課題がありました。
岩本さん:Fireworkの機能が充実していたことです。特にウェブサイトへのライブ配信の埋め込み機能や、複数プラットフォームへのサイマル配信、さらに視聴データを詳細に分析できる点が導入の決め手になりました。インスタだとインスタでしか発信できない、つまりフォロワーさんに対してのみ発信していく感じなのですが、弊社のブランドのファン層は年齢が高めな方もいらして、違うツールを使って情報を仕入れる方も多くいらっしゃったんです。なので、メルマガやLINEを通じてライブ配信を告知すると、これまで以上に多くの顧客にリーチできましたし、コンバージョンにも繋がりました。ライブ中はWebサイトの訪問数も増えていましたし、いろんなチャネルに向けて配信できるようになったのはすごく有難いことだと思います。
岩本さん:週に1回のペースでライブ配信を行っています。商品の紹介では、Fireworkのカード機能を活用して、ライブ中に紹介した商品の価格や詳細を表示しているので、視聴者がそのまま商品ページに飛べる仕組みが整いました。また、ライブ配信のアーカイブをサイトのトップページに掲載し、訪問者がいつでも過去の配信を視聴できる仕組みを整えました。
岩本さん:ライブ配信の内容は事前に台本を作成し、チームで準備を進めています。工数としては、台本作成に30分から1時間程度かかる程度ですし、Fireworkの直感的な操作性のおかげで、週1配信ができています。配信後はピクチャーインピクチャー形式でサイト内に告知を残し、常に何かしらオンラインサイトを訪れると今あるような状況に基本的にして、多くの方に見ていただけるように工夫をしています。
岩本さん:ライブ配信を通じてリアルタイムの質問対応を実施し、接客に近い体験をご提供しています。視聴者が商品を購入するまでのCVR(コンバージョン率)も、視聴しない場合に比べて格段に向上しましたし、全体の売上も伸びています。
動画を通じて顧客が商品のことをより深く知っていただけたおかげだと思っています。
売上に直結しなかったとしても、コンテンツを充実させることで、接客のような形で、お客様とつながることができるので、ブランドとしても意味がありますね。
岩本さん:はい、新しく発売したスマホショルダーが非常に好評でした。この商品は2万円弱と手に取りやすい価格で、カラーバリエーションも6色と豊富です。ライブ配信中に多くの視聴者が興味を持ち、そのまま購入に至ったケースが多かったですね。また、葉加瀬太郎さんとのコラボアイテムはとても人気でした。ライブ配信を通じてサイズ感や使用感をしっかり伝えることができたのがよかったと感じています。
岩本さん:はい、新商品が出たときもとても反応いいですね。それと今実験的に行なっているのが、女性向けの配信です。ブランドとして広がりを見せるために女性のユーザーさんを増やしていきたいと思っているので、ウェブページと連動してレディースのアイテムを紹介するLPを作り、女性2人で配信するような取り組みも行なっています。元々、お客様とコミュニケーションをオンライン上でもとりたいと考えておりましたので、企画をどう立て、商品の魅力をどう届けるかを模索しながら、お客様に楽しんでもらえるよう工夫しています。
岩本さん:ライブ配信後に、『インスタライブを見て店舗に来ました』というフィードバックを店舗スタッフから聞くことがありました。オンラインからオフラインへの流れが徐々にできていたり、相乗効果があるのはとても大きな成果だと考えています。
岩本さん:配信内容の幅を広げたいと考えています。現在は30分から1時間の長尺配信がメインですが、10分程度のショート動画を取り入れることで、隙間時間でも気軽に視聴できるコンテンツを増やしたいですね。
現在は本社スタッフを中心に配信を行っていますが、今後は店舗スタッフが直接ライブ配信に登場する企画も進めていきたいと思います。地域ごとの名物スタッフが登場することで、OMO施策(オンラインとオフラインの融合) をさらに強化したいと考えています。スタッフにファンがつくことで、顧客との接点を強化していきたいと思います。
また取引先との配信も増やしていきたいです。ポップアップの際にお取引様の方と一緒に配信したのも、新規のお客様へのリーチ、ブランド認知拡大にも効果がありましたね。
岩本さん:TikTokやショート動画の活用や、インフルエンサーとの協業などを通して、若年層への訴求も進めていきたいと考えています。また、現在はまだ試験段階ですが、年齢層の違い、新規や既存のお客様向けなど、パーソナライズされた動画コンテンツを提供することで、顧客ごとのニーズに応える仕組みを作っていきたいと考えています。
岩本さん:導入から約3カ月経ち、初期フェーズとしては順調に活用できていると感じています。視聴データのさらなる詳細なレポート機能や、サイマル配信時の画質向上があると嬉しいですね。また、機能の活用法や他社事例の共有やノウハウをご共有いただくなどしながら、より効率的な運用をご一緒させていただければと思います。
「ペッレ モルビダ様の取り組みは、動画を通じて顧客との接点を増やし、購買意欲を高める成功事例です。今後もさらなる成果を創出できるよう、継続的なサポートをご提供していきます。」